ワイン好き・ねこのミーの庭 パート2「猫とワインと美味しもの」

いつの間にか60代一人暮らし。断捨離しつつも、日々を楽しみ、美味しいものを食べ、愚痴を書いてます。

実家に帰って思うこと

 数年前、実家には一か月に1度は帰ろう、と、思っていたら、新型コロナウィルスパンデミックが発生した。私が不顕性感染していて母に感染させてしまったらどうしようと思い、なかなか行けなかった。昨年ぐらいから、ようやく状況も見えてきて、母も私もワクチンを接種し、なんとか帰れる状況にはなってきた。だから、1ヶ月に1度は帰ろうと思うのだけれど、なかなか難しく、今回は3か月ぶり。
 お正月に帰省した時は、母の部屋から離れた部屋にあった洋服をすべて母の部屋に移動させてあったのを整理する日々で1週間が終わった。4月に帰省した際は、お正月に整理したおかげで、それほど母のものを片付けることはなく、書類の整理程度で終わった。なので今回もその程度で済むだろうと、油断していた。

いや、いや、いや。。。。

今回、実家に、私の仕事用の部屋を作るために、部屋のサイズを測定しようとメジャーを持って帰っていたのだが、一切メジャーを触ることなく、帰ってきた。自分のことは何一つできなかった。一泊だから仕方ないとはいえ、ほぼ椅子に座ることなく、ずっと立ちっぱなしであれこれや。。。あまりに疲れて、食欲もなくなるほどだった。やはり1ヶ月に1度は帰らないとなあ。

 

お正月に母の洋服を整理し、冬物を使いやすいように並べてあった。そして、夏になり、、、。

冬物をしまって、夏物を出したい、という。

冬物を入れるところがない、という。

衣裳部屋にしてあった部屋がなくなったから、入れるところがない、という。

いやいや、お正月に冬物も夏物も、全部母の部屋の衣裳ケースにしまったのだから。

 

実家に戻り、どの服が入れられないのか?と聞いてみたら、たった数枚のブラウスを入れる場所がない、という。

夏物がない、という。

衣裳ケースの奥側に入れてあるのを見せると、

ああ、そこにあったのね、と。。。

 

タオルケットを洗濯してベランダに干していた。

タオルや下着は、母の部屋から段差を超えて、遠い部屋にまで干しにいく。

なぜ、同じベランダに干さないの?

急に雨が降ったら取り込めない、と。

だが、しかし、ベランダに干していたタオルケットは風で飛ばされ、夕べの大雨でできたベランダの床の水たまりに落ちて、水浸し。。。

「きゃ~、来て。助けて!」

母は若いころから、大したことでもないのに、びっくりして叫び声をあげ、助けてという。だが、高齢の母が助けてと叫ぶので、急いで行ってみれば、そんな調子。塗れたタオルケットを受け取り、洗濯機に入れる。洗濯乾燥で回す。

そう、実家の洗濯機は、洗濯乾燥機なのだ。ベランダに干さなくても、段差を超えて、遠くに干しに行かなくても、大方のものは洗濯乾燥機で済む。そして、浴室にも乾燥は付いている。瀬戸内海で、しかも梅雨の季節に、部屋干しではいくら陽が当たっても乾かない。箪笥の中のタオルや下着やパジャマは湿気があるままだ。

母の部屋から遠くに干してあるタオルを浴室に入れて乾燥させる。ベッドパッドをベランダに干したいけど、重たいからできないという。さっき、ベランダにタオルケットを干して濡れたばっかりなのに、忘れている。
洗濯乾燥機に入れるのでいいかしら?
そんなことができるの?
できるよ。
そんな事、誰も教えてくれなかった。

 

そう、母はお嬢なのだ。
子供の頃は、お手伝いさんが数名いて、お箸より重たいものは持ったことがなかった。
大学に通ってた頃は一人暮らしだったようだけれど、それもどうなんだろう。思うに、1週間に1度ぐらいはお手伝いさんが来ていたのではないだろうか。おそらく結婚して初めて、家事をするようになったのではないかと思う。
父と結婚して10年ぐらいは母が家事をしていたけれど、父の仕事が落ち着いてからは、お手伝いさんが掃除や洗濯、ご飯を作ってくれていた。

 

いやはや、そんなお嬢の高齢な母。
弟は近くに住んでいて、よく面倒を見ている。
私ももう少し頻繁に帰らないと、どうにもならない。

 

実感するのは、若い時に、片づけたり、ロジカルに考えることを習慣づけておかないといけない、ということ。年を取ると、どんどんできないことが増えてくる。忘れる。体が自然に動くぐらいのことがようやくなんとかできる。

私ももう高齢者ともいえる。母とは25歳違い。なんとかこの10年で、高齢になった時に困らないよう、いろいろと習慣を身に付けておかねばと、思うのでした。