ワイン好き・ねこのミーの庭 パート2「猫とワインと美味しもの」

いつの間にか60代一人暮らし。断捨離しつつも、日々を楽しみ、美味しいものを食べ、愚痴を書いてます。

美味しいコーヒーとは?

「いい人間関係を始めるには、相手がどんなコーヒーが好きかを覚えておくことが大切だと思う」

はてなブログで拝読させて頂いてる方が、ある小説に書いてあったとおっしゃる。心にぐさりと刺さり、どんな小説なんだろうと思い、ググってみたら、下記のサイトが出てきました。

www.elle.com

ジェニファー・アーメントルート(小説『Wait for You』より)

「いい人間関係を始めるには、相手がどんなコーヒーが好きかを覚えておくことが大切だと思う」

コーヒーはモカやマンデリン、キリマンジャロで、透明感がある酸が伸びる後味も好きだし、エッジのたったシャープな味も好き。でも、どう入れれば、どんな味になるか、というところまで極めているわけではない。コーヒーは、美味しいお店で飲ませていただくもの。自分で入れる時は、カフェインを取るぐらいで、そんなおいしいコーヒーが自分で入れられるわけがない。そう思っていました。

ところが、ある人が家でいれるコーヒーは美味しい。その入れ方を覚えろと言われ、あれこれ試行錯誤して、なんとかなる味わいまではいれられるようになった。けれど、当然、数か月の鍛錬でそうそうおいしくなるはずもない。

ある日、車で出かけることになった。高速道路の混雑が予想されている日だったので、朝早く起き、サンドウィッチを作り、コーヒーも頑張って入れてみた。そして、車に乗り込み、運転するある人にコーヒーを出したところ、相当に機嫌が悪くなる。。。濃すぎたらしい。

「胃が痛くなるよ。」

そう一言だけ言って、私が渡したコーヒーをそれ以上は飲まなかった。自分で飲んでみた。美味しい。自分で入れた中では、相当においしい。眠気が覚めてすっきりするので、運転するにはちょうどいい。とはいえ、この人にとっては好きな味ではなかったということだ。

エスプレッソを1日に3杯以上は飲むのに、ドリップだと薄いコーヒーが好きだったとは、それまで知らなかった。私が、その朝に早く起きるために、数日前から様々準備して、段取りを整え、朝早く起きて頑張って支度したことなど、どうでもいいのだ。その味を知らなかったことで、すべてそんな努力も泡と消えた。

そんな苦い思い出を思い返された言葉だった。